クレメンティヌム

四つの通りと東西二つの広場に面した五つの翼を擁し、プラハでプラハ城に次ぐ二番目の広さと、チェコで一番のイェズス会関係機関の威容を誇るクレメンティヌムは、もとはハプスブル皇帝で初めてボヘミア王としても君臨したフェルディナンド一世の反宗教改革の拠点として、プラハへのイェズス会学校招聘により1556年に敷設される。以来200年に渡ってカルロ・ルガロ、フランチェスコ・カラッティ、ドメニコ・オルシ、フランチシェック・カニュカを始め、特に目を奪われるカレル橋に面した聖サルヴァトール教会はジョバンニ・コメティ、その正面上部を飾る聖人群像はヤン・ベンドルといった、錚々たる建築家・芸術家が増改築に当たる。さらに敷地内のあちらこちらの建物の壁に全部で13面の日時計が描かれ、中央の中庭にそそり立つ、天辺にアトラスの彫刻を冠した内部見学もできる天文塔では、1775年来のプラハの気象・気温・気圧が記録され、ヨーロッパの気象観測記録を更新しつづけている。また天文塔の脇にある内部装飾の見事な礼拝堂「鏡の間」では演奏会が、そして古書の修復等でも知られる現国立図書館の一画を抜け、市電通りの反対側マリアンスケー・ナーメェスティ(マリア広場)に出ると、向い側に見える白い建物が現在のプラハ市庁舎。そして市庁舎に向って右脇には16世紀にユダヤ人街でゴレムを造った大神官ラビ、左脇にはプラハで一番有名な幽霊・鉄の騎士の彫刻が市庁舎を守るかのように立ち、広場南端にはヴルタヴァ川のシンボルと謡われるテレスカの噴水がひっそりと道行く人々を見つめている。 
 裏道を たどればゆかし いはれあり

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