ティーン聖母教会

旧市街広場で一際人目を惹くのが、高さ80mの二つの塔のあるゴシックのティーン聖母教会。もともと12世紀来ここにあったロマネスクの教会を14世紀に改築し、主に教会の裏手のティーン地区に駐在した外国人商人の為の教会だったが、15世紀のフス戦争の際には、教祖ヤン・フス亡きあと指導者ヤン・ロキツァナを中心にフス教徒の戦略的かつ信仰拠点となり、ただ一度の唯一のプロテスタントの王イジー・ポデェブラディの戴冠式はこの教会で行われた。教会内部のインテリアは1500年代に活躍したボヘミアの代表的な画家、彫刻家、建築家の手になる後期ゴシック一色で、中央ヨーロッパ・ルネサンス最盛期に皇帝ルドルフ二世のもとで天文学者兼占星術師として名を馳せたティコ・ブラーエのお墓が、教会内部右手中ほどの壁にある。特に夜間、この教会のライトアップは、旧市街広場の背後から広場を覗き込むかのように浮き上がり、その幻のような教会の姿は、震えるほど美しく、時には市も立ち夜遅くまで賑わう広場に、幻想的な彩りを添え、うっかりすると来し方も行く末も我も忘れて夜明けまで佇んでしまうことも無きにしも非ずかもしれない。
 時ってなに 此処ってどこと 呟くはだれ

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