家並みから食み出したさんち

ここからネルドヴァ通りは心持ち細くなるが、実は中世の時代はこの緑の家の処で城下小地区の町の壁と交錯し、壁はこの後この通りをずうっと丘に沿って登り、坂道の終りにあるストラホフ修道院東側ゲートまで続いていた。いまはティー・ルームとして営業されているこの家には毎週金曜日の夜になるとあらわれるお化けの話がある。突如地面から火炎と化した馬に跨った頭のない骸骨が飛び出し稲光のようにこのあたりを駆け抜けていく。腐肉と化した肉体からなぜ彼だけが自由になってとびまわれるのかを知る者は、この世にはだれもいない。

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