旧新シナゴーグ

旧市街広場からパジージュシュカー通りを3ブロック程行くと、左手に一見してそれと分かる古風な平屋風の建物が現れる。それが1270年頃からあったと言われる、プラハのみならず、ヨーロッパでも最も古いシナゴーグ。名前の由来は建てられた当時はさすがに新しいと持て囃されたが、やがて他に幾つもこの地区に建てられて、古くなってしまったからで、確かにこの旧新シナゴーグ以外に、ヴィソカー・シナゴーグ、クラウス・シナゴーグ、ピンカス・シナゴーグ、マイセル・シナゴーグ、スペイン・シナゴーグが現存し、ユダヤ人墓地も含め内部見学には入場料がかかり、料金は一カ所から全ケ所まで組合せによって細かく設定されている。旧新シナゴーグ手前の小道に入るとそこからユダヤ人街の面影がかろうじて残る、ユダヤの左回りの時計が時を刻む塔のある市庁舎や斎場や墓地のある一画が始まる。墓地を囲う壁の前にはユダヤ系の小物を売る露店も並び、ユダヤ人街名物ゴレムがここにある。ゴレムとは16世紀末に、大神官ラビが執事に遣った泥から造った人造人間。額中央の穴に、石を嵌め込み、呪文を唱えると動き出し、石を外すと静止する。しかし安息日に石を外すのを忘れたため、なぜ安息日なのに働くのかと暴れだし、懲りたラビは二度と動かすのをやめたので、やがていつしか元の泥にもどってしまい、その泥は今でも実際に礼拝の場として機能しているこの旧新シナゴーグの屋根裏に渦嵩く塊となってあると云う。このゴレムはさしずめ、現代病の一つ過労死を防ぐ、お守りに、持って来いかもしれない。
 息易め 体も休め お還りやす

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