聖ペトル・パヴェル教会

19世紀に改築されたネオ・ゴシック様式のこのペトル・パヴェル教会に入ると、内装はなんとアール・ヌーボォ一色で、クトナー・ホラーの聖バルボラ教会のステンドグラスも手掛けたウルバン夫妻の手による美しい絵本のようなイラスト風のステンドグラスが並んでいる。ところで教会から外に出たら、裏手に回ってみると不思議なものがある。何やら奇妙な等身大の三つの石が互いに寄り添って立って居るのだが、ケルト時代の遺跡とも、フス戦争の時の石の投石弾とも、悪魔の柱とも云われていて、ある乙女が悪魔の子供を身ごもり後悔し、司教に打ち明け、司教が一計を案じ、悪魔と賭けをする。夕暮れまでにローマにある教会の柱の一つを持って来たら、生まれてきた子供の父親として認めよう。慢心は油断のもと。あまりにも簡単なことだったので途中で寝過ごし、悪魔は賭けに負けてしまい、腹いせに柱を三つに折って去って行ったのだそうだ。このシュトゥルツォヴィ・サディの一画にある三つに折られた悪魔の柱の謂れが、この教会祭壇左手奥の壁画にえがかれている。また反対側右手奥手前にあるヴィシェフラドのマドンナと呼ばれ親しまれてきた古いゴシックのイコンもいまなお素朴な美しさに輝いている。
 ぼちぼちと さざれ謂れの 散歩道

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